Evernoteに一本、記事にできないインタビューの原稿が残ってる。
かれこれ一年近く前のことだ。私は若手起業家のインタビューをしていて彼もその中の1人だった。
彼の生い立ちから起業のこと、事業のむつかしさ、起業家としての心構え、新しいサービスのこと。改まって話をすると、なんだかお互い照れ臭かった。
インタビューが終わった時、今までなんで自分が起業したのか、改めて思い出す機会になったわ。ありがとう。って言ってくれてたのを思い出す。でも、その記事は世に出てない。彼が出すことを拒んだからだ。当時は自分も憤った。
いくばくか時間がたって、そんなことも忘れ、新しいサービスがでるタイミングでその記事もだそうと話し合った。
彼のこれまでと、彼のこれからがつながる。そんな記事にしようと準備をしていた。
でもその記事は出せなくなった。
思い出とかどうでもいい。サービス出すんだろ。俺に記事書かせろよ。俺が書きたいのはお前とお前のサービスだよ。こんな書き散らかしじゃねえよ。
くやしい。言葉にならない。
安らかに眠ってくれ。忘れないから。